
持家があると「家なき子に該当しない」というわけではありません。あくまでも、持家への「居住の有無」が関係してきます。なので自宅を持っていたとしても、そこに居住していなければ家なき子に該当する可能性があります。そして、家なき子に該当すれば小規模宅地等の特例が使えます。
家なき子の特例とは被相続人と同居していない親族でも、宅地を相続した際に「小規模宅地等の特例」を適用できる特例です。
小規模宅地等の特例についての詳しい内容は「小規模宅地等の特例は8割も評価減が可能な相続税対策の王様」をご参照ください。
注意点としては、被相続人の事業用の宅地や貸付用の宅地には適用できません。
居住用の宅地のみ特例の対象となります。
ちなみに家なき子の特例とは、法律上の正式名称ではなく通称となります。
家なき子に該当するためには、以下の4つの条件を全て満たす必要があります。
また、2の「所有」については、少しでも持分を負担している場合(いわゆる共有名義の場合)でも特例の対象外となってしまいます。
この場合、出資金額や持分権の大小は関係ありません。例えば「子供が5%、親が95%」といったわずかな共有持分であっても、過去に所有していたとみなされるため注意が必要です。
4の持ち家の定義は以下のようになります。
ちなみに家なき子に該当する方は被相続人の配偶者以外の親族なので、被相続人の子供だけでなく、孫や甥等であっても条件を満たせば家なき子に該当します。
なので孫や甥などであっても、小規模宅地等の特例の適用を受けることが可能です。
※ただし、本来の法定相続人ではない孫や甥が遺言(遺贈)によって宅地を相続した場合、家なき子の特例を使って評価額を8割減できたとしても、算出された相続税額に対して「2割加算」が行われる点には注意が必要です(代襲相続人となっている場合を除きます)。
ポイントは、家なき子の判定に持家があるからダメというわけではない点です。
あくまでも持家への居住の有無が関係しています。

また、賃貸物件に住んでいることも条件ではありません。
たとえば、配偶者の兄弟の家にタダで暮らしていたら家なき子に該当しない、といったことなどはありません。