遺言書がないと「あらゆる面」でトラブルや面倒を引き起こす

相続が発生したのに、遺言書がない!

これは相続税対策・相続手続き・相続税申告・争続防止等、あらゆる面でトラブルや面倒を引き起こす可能性があります。

必ず遺言書は書きましょう。

また、遺言書を書く際には、節税や争続防止等、様々なことを考慮する必要があります。

不明点が少しでもあったら、専門家に相談しましょう。

遺言書がないデメリット

被相続人(故人)が遺言書を残していない場合、法律で定められた法定相続人が遺産分割協議をして、遺産を相続することになります。

法定相続人以外の方に遺産を相続させたい場合は、遺言書を作成する必要があります。

ただ、仮に遺産を法定相続人だけに相続させたい場合でも、遺言書は作成したほうがいいです。

遺言書の作成
遺言書の作成
法定相続人だけに相続させたい場合でも、遺言書は作成したほうがいい

それは遺言書がない場合には、以下のようなデメリットがあるからです。

  • 相続手続きの負担が増える
  • 遺産分割協議がまとまらない可能性がある
  • 法定相続人以外の特定の人に遺産を残せない

法定相続人がバラバラに散らばっている場合、遺産分割協議をすることも大変です。

また遺言書がない場合、被相続人の口座からお金を引き出す際に、法定相続人全員の押印(実印)と署名がある遺産分割協議書が必要となります。

法定相続人の一人でも遺産分割協議に反対し署名・押印を拒んだ場合、預金の引き出しなどが出来ません。

預金の引き出しだけでなく、被相続人の遺産の名義変更手続きなどをすることも出来ません。

また、内縁関係の方に遺産を相続させたい場合にも、遺言書がないと相続出来ません。

法定相続人ではないからです。

被相続人の意思を反映させ、後悔しない相続をするためにも、遺言書は書きましょう。

そして遺言書を書く際には、相続人の負担も考えて、相続税対策も加味した上で作成しましょう。

エンディングノートは遺言書の代わりにならない

エンディングノートには法的な拘束力はありません。

なので遺言書がない場合には、上述とまったく同じとなります。

では、エンディングノートを作成する意味はないのかというと、そういう訳でもありません。

被相続人の死後に、必要な情報が記載されているエンディングノートがあることは相続の観点からも有効です。

ただし、あくまでもエンディングノートには法的拘束力はないので、相続の観点から見れば、遺言書の補完的な位置づけで考えるといいかもしれません。

エンディングノート
エンディングノート
エンディングノートには法的拘束力はありませんが、遺言書の補完的な役割を果たします。

遺産を相続させたい・させたくない等の意思も反映できる

もしも遺言書で、不動産の相続を指定された相続人がいる場合、その相続人1人で不動産の名義を変更することが出来ます。

また遺言書で法定相続人以外の方に、遺産を相続させることも可能です。

そして以下のような場合には、遺言書を作成した方がいいです。

  • 争続が予想される
  • 配偶者に全ての遺産を相続させたい場合
  • 遺産を相続させたくない法定相続人がいる

法定相続人間で争続が予想される場合には、遺言書をきっちり作成しましょう。

争続
争続
争続が予想される場合には、遺言書をきっちり作成しましょう。

また、子供がいなくて配偶者(妻もしくは夫)だけの場合、遺言書を作成する必要がないと考える方が多くいます。

しかし、被相続人に兄弟姉妹がいる場合、配偶者とその兄弟姉妹が法定相続人になります。

本当に法定相続人が配偶者しかいないことを確認しましょう。

なお、被相続人に兄弟姉妹がいても、遺言書で配偶者に遺産の全てを相続させることは可能です。

兄弟姉妹には遺留分がないからです。
(遺留分については遺留分に詳しく記載しています。)

遺言があれば、兄弟姉妹と無駄な「争続に発展」する可能性が減ります。

また、そもそも遺産を相続させたくない法定相続人がいる場合には、遺言で遺産を相続させないことが出来ます。
(ただし、遺留分には注意が必要です。)

その他にも、内縁の妻など特定の人に遺産を相続させたい、特定の財産(自社株など)を特定の人(事業後継者)に相続させたい場合などにも、遺言書は有効です。

動画で解説

遺言書は必ず書く、ということについて、税理士法人・都心綜合会計事務所の税理士・田中順子が解説しています。

字幕が付いておりますので、音を出さなくてもご視聴出来ます。

争続防止や後悔しない相続のためにも遺言書は書く

動画内容

遺言書を書くことによって、相続の争いを防ぐことができたり、相続人の負担が軽くなったりします。

「相続人は妻しかいないから、遺言書は要らない」と考えている方もいますが、お子さんがいなくても、被相続人、つまり亡くなった方に兄弟姉妹がいれば相続人になります。

遺言書がなければ、その方たちと奥様が遺産を争うこともあります。

それから「財産のことはエンディングノートに書いている」という方もいらっしゃいますが、エンディングノートは、遺言のような法的な拘束力はありません。

やはり、遺言書を遺すべきです。

今回は、相続の争い防止や後悔しない相続のためにも遺言書は必ず書く、ということについて、お話を致します。

まずは、遺言書がない場合に、どのようなデメリットがあるかを3つお話します。

1つ目は、遺産分割協議がまとまらない可能性がある、ということです。

遺言書がなければ、相続人は遺産分割協議をして、遺産を相続することになります。

遺産分割協議とは、誰がどのくらい財産をもらうかを決める、話し合いのことです。

もし、遺言書がなければ、すべての財産について遺族で話し合って決めることになりますので、争いが生じる可能性は必然的に高まります。

2つ目は、相続手続きの負担が増える、ということです。

たとえば、被相続人の口座からお金を引き出すとなったとき、遺言書で「◯◯銀行の預金を誰々に相続させる」という内容がない場合、相続人が銀行からお金を引き出すには、遺産分割協議書が必要になります。

遺産分割協議書とは、遺産分割の結果を書面にしたものです。

この書面には、相続人全員の署名と実印が必要になります。

そうでないと、銀行などは遺産分割協議書として認めてくれません。

もし一人でも反対する人がいれば、遺産分割協議書を作ることができず、身動きが取れなくなってしまいます。

この点は民法の改正によって、遺産分割の前でも、ある程度の預金の引き出しができるようになり、いくらか便利にはなりました。

しかしそれでも、引き出せる額には上限があります。

3つ目は、法定相続人以外の特定の人に遺産を遺せない、ということです。

たとえば内縁関係にある相手は、法定相続人ではありません。

そのため、遺言書を作成しなければ、財産を遺すことができないことに注意が必要です。

遺言書を書けば、これらの問題を解決できます。

さらに、遺言書には法的な拘束力がありますので、ご自身の思いを相続に反映させることができます。

たとえば、話し合いで相続する人を決めてほしくない財産はないでしょうか。

「この家は長女に引き継いでほしいけれど、他の相続人も欲しがっている」というときは、遺言書によって、長女に家を相続させることができます。

他にも法定相続人のうち、特定の人にたくさん財産を相続してもらいたい、という思いがあるときも、遺言書があれば実現できます。

このように特定の人に財産を遺すこともできますし、逆に、特定の人に財産を相続させないこともできます。

ただし、配偶者やお子さんには遺留分といって、最低限の遺産を相続できる権利があります。

このことをまったく考えずに、遺言書を作成してもいいのですが、遺されたご家族が遺留分を巡って争う可能性がありますので、知っておくとよいでしょう。

不明点があれば専門家に相談してください。

遺言書の作成から相続税の対策、相続手続きや相続税の申告など、相続に関することなら税理士法人・都心綜合会計事務所にお任せください。

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