相続のことなら創業50年目の「税理士法人 都心綜合会計事務所」にお任せください

法定相続情報一覧図に必ず記載するべき内容

法定相続情報一覧図には、単なる親族の家系図とは異なり、確実に書かなければならない項目が決まっています。

1つ目は、被相続人(亡くなった方)の氏名、生年月日、死亡した年月日、および最後の住所です。

以前は最後の住所が証明できない場合のみ最後の本籍を記載するルールでした。

しかし現在では、希望すれば最後の住所に追加して、被相続人の最後の本籍も任意で記載できるようになっています。

役所の保存期間切れなどで最後の住所がどうしても証明できない場合に限り、住所の代わりに本籍を記載します。

被相続人の最後の住所は、住民票の除票や戸籍の附票を取得することで確認できます。

書籍のアイコン関連記事

住民票の除票と戸籍の附票で被相続人の最後の住所を証明する方法

なお、令和6年(2024年)3月から「戸籍謄本等の広域交付制度」がスタートしました。

これにより、本籍地が遠方であっても、最寄りの市区町村窓口でまとめて戸籍証明書を取得できるようになり、書類集めのハードルが大きく下がっています。

ただし、この制度は相続人本人が直接窓口へ行く場合のみ利用できます。

郵送での請求や、専門家による代理取得はできない点に注意が必要です。

さらに注意点として、広域交付制度で取得できるのは戸籍謄本や除籍謄本などに限られます。

被相続人の住所を証明する「住民票の除票」や「戸籍の附票」は制度の対象外となるため、従来通り該当する市区町村へ個別に請求する必要があります。

2つ目は、相続開始時点におけるすべての法定相続人の氏名、生年月日、被相続人との続柄です。

ここでは、各相続人の住所も任意で記載することができます。

住所を記載する場合は、証明として各相続人の住民票の写し(または戸籍の附票)を準備する手間が少しだけ増えます。

しかし、一覧図に住所を載せておくことで、不動産の名義変更(相続登記)において住民票の提出を省略できるようになります。

また、銀行の預金解約手続きにおいても、金融機関によって対応は異なりますが、住民票の提出を省略できる場面が増えます。

特に令和6年(2024年)4月1日からは相続登記が義務化されたため、その手続きにもこの一覧図が非常に役立ちます。

さらに同日より、相続登記の申請時に一覧図の写しの代わりに「法定相続情報番号」を申請書へ記載する運用が始まり、より便利になりました。
(※注意点として、この「法定相続情報番号」だけで手続きが省略できるのは、法務局での登記手続きなどに限られます。銀行での預金解約や、税務署での相続税申告などには、引き続き「一覧図の写し(法務局の緑色の用紙の証明書)」の提出が求められます。)

後の手続きがラクになるため、基本的には相続人の住所も記載しておくことを強くおすすめします。

3つ目は、法定相続情報一覧図の作成年月日、申出人の氏名と住所です。

税理士などの代理人が作成した場合は、申出人に代わって作成者(代理人)の氏名と事務所の住所を記載します。

以前は押印が必要でしたが、令和3年(2021年)4月以降はルールが変わり、押印は原則不要になりました。

パソコンで名前を入力して印刷するだけで問題ありません。

押さえておきたい書き方のルールと用紙の指定

一覧図を作成する際は、法務局が指定する用紙のルールも守る必要があります。

用紙はA4サイズの白紙(一般的なコピー用紙で構いません)を使用してください。

また、用紙の下部には必ず「約5センチメートルの余白」を設ける必要があります。

この余白は法務局が認証文を印字するために使うスペースなので、絶対に文字や線を書かないようにしましょう。

具体的な書き方としては、まず被相続人の氏名の横に「(被相続人)」と書き、誰が亡くなったのかを明確にします。

次に、相続人との関係性(続柄)を書きます。

配偶者の場合、「配偶者」と記載しても法務局への提出自体は可能です。

しかし、相続税の申告など別の用途にも利用することを考えると、戸籍の記載に合わせて「夫」または「妻」と記載しておくのが無難です。

子供の場合も、法務局のルール上は「子」と統一して記載することが認められています。

銀行手続きや相続登記のみであれば、家族関係の事情などからあえて「子」で統一するのも一つの有効なテクニックです。

しかし、相続税の申告を予定している場合は注意が必要です。

相続税の計算においては実子か養子かの区別が必須となるため、国税庁のルール上、続柄を「子」で統一してしまうと相続税申告の添付書類として利用できなくなります。

後から税務署にやり直しを求められないよう、申告が必要な方は戸籍通り「長男」や「長女」「養子」と記載してください。

関係性を示す際は、被相続人と相続人を線で結びます。

法律上の婚姻関係にある夫や妻とは、二重線で結ぶのが決まりです。

なお、一覧図に記載してはいけない事項もあります。

離婚した元配偶者の情報や、各相続人が引き継ぐ財産の割合などは記載しません。

相続放棄をした人は初めから相続人ではなかったことになりますが、その事実は戸籍には記載されません。

一覧図はあくまで『戸籍の内容どおりに作る』ルールの書類であるため、放棄した人もそのまま記載します。

ただし、推定相続人の廃除がされている場合は、その人は一覧図に記載しません。

すでに亡くなっている親族については、原則として一覧図には書きません。

ただし、代襲相続(孫などが代わりに相続するケース)が発生している場合は、先に亡くなった子などを「被代襲者」として記載します。

また、兄弟姉妹が相続人になる場合も例外です。

被相続人と同じ親から生まれたことを証明するために、すでに亡くなっている親(父母)も一覧図に記載して線を繋ぐ必要があります。

法定相続情報一覧図の記載例

法務局のホームページには、様々なケースを想定した「主な法定相続情報一覧図の様式及び記載例」が掲載されています。

ご自身の状況に合うフォーマットをダウンロードして、パソコンで作成を進めると修正も簡単でスムーズです。

主な法定相続情報一覧図の様式及び記載例

  1. ホーム
  2. 相続発生
  3. 戸籍
  4. 【初心者向け】法定相続情報一覧図の書き方とルールを分かりやすく解説