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相続税の申告と納税には「10か月」の期限があります

生前に十分な対策を完了されていた場合を除き、残されたご家族には多くの課題が降りかかります。

具体的には、以下のような作業を順序立てて進めなければなりません。

  1. どのような財産が残されているのかを漏れなく洗い出す。
  2. 生前贈与など、遡って確認すべき項目を調査する。
  3. 二次相続やご家族の今後の生活を見据え、最適な相続税対策を検討する。
  4. 相続人全員が納得できるように、遺産の具体的な分け方を話し合う。
  5. 相続開始を知った日の翌日から10か月以内に、申告と納税をすべて完了させる。

法改正により生前贈与の加算期間は3年から7年へ段階的に延長されています。

2026年中の相続発生であれば過去3年分の確認で済みますが、2027年以降は徐々に確認期間が延びていく点に注意が必要です。

こうした一連の大変な作業を、わずか10か月という短い猶予のなかで終わらせる必要があります。

この期間は、驚くほどあっという間に過ぎ去ってしまいます。

実際には10か月も準備期間はありません

ご遺族の皆様が実際に財産調査や話し合いを始められるのは、四十九日の法要が一段落してからになることが大半です。

そのため、実質的に動ける期間は半年程度しか残されていないケースも決して珍しくありません。

限られた時間のなかで、ゼロから財産を探し出し、話し合い、申告までを行うのは極めて過酷な作業です。

亡くなられた方が財産の一覧表を残していなかった場合、ご遺族が手探りで複数の銀行口座や不動産を特定しなければなりません。

不動産に関しては、2026年2月から法務局で「所有不動産記録証明制度」がスタートしました。

これにより、亡くなった方が所有している全国の不動産を一覧表で取得できるようになり、以前より調査の負担は軽減されています。

しかし、それでも調査作業全体には膨大な時間と労力を要し、精神的にも消耗してしまいます。

さらに、相続人同士が遠方に住んでいたり仕事で忙しかったりすると、全員で集まって話し合う時間を確保することすら難しくなります。

ただでさえ余裕のない状況で、遺産の分け方を巡って意見が対立し、「争族(争う相続)」に発展してしまったら取り返しがつきません。

争族
争族発生
ただでさえ時間がないときに揉めだしたら手続きが進まなくなります。

話し合いが平行線をたどっている間にも、申告期限は容赦なく迫ってきます。

万が一、期限内に申告が終わらないと、税金を大幅に減らせる特例制度が利用できなくなるなどのデメリットが生じます。

その結果、特例を使わずに多額の税金を払い、とりあえず期限内に申告だけ済ませるという悪循環に陥る方が後を絶ちません。

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遺産分割の期限を守らないと相続税対策に大きなデメリットが発生

時間に追われて焦ったまま申告を行うと、本当に納得のいく相続税対策を行うことは不可能です。

「自分だけ不利な遺産分割になってしまったのではないか。」

「もっと税金を安く抑える賢い方法があったのではないか。」

「生前にもっと話し合って、早めに準備をしておけばよかった。」

相続が終わった後に、このように深く後悔されるご遺族は非常に多いのが現実です。

いざ相続が発生すると、皆様が想像されている以上に時間は残されていません。

まずは「相続には厳しいタイムリミットがある」という事実だけでも、しっかりと覚えておいてください。

時間がない
時間がない
時間もなく、相続に関する労力は大変なものがあります。

相続発生から申告・納税までのスケジュールまとめ

当事務所は創業から50年目を迎えますが、生前対策が全くされておらず、財産の一覧表すら存在しない状態からのサポートは今でも困難を極めます。

残されたご家族に重い負担を背負わせないためにも、生前の元気なうちから対策を講じておくことが何よりも大切です。

もし、事前準備がないまま相続が発生してしまった場合は、一刻も早く相続に強い専門家へご相談ください。

何度でもお伝えしますが、手続きを完了させるための時間は本当にありません。

参考までに、相続開始日(ご逝去された日)から相続税の申告期限に至るまでの、一般的なスケジュールをまとめました。

処理しなければならない項目の多さに、きっと驚かれることと思います。

14日以内にするべきこと
市区町村の役場へ死亡届を提出します(7日以内)。
年金の受給停止手続きを行います(厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内)。
(※マイナンバーが連携されている場合は原則不要ですが、未支給年金を受け取るための請求手続きは別途必要です。)
国民健康保険などの資格喪失届を提出します(14日以内)。
(※会社員として勤務されていた方の場合は、お勤め先が手続きを代行します。)
世帯主の変更届を提出します(14日以内)。
3か月以内にするべきこと
電気や水道など、公共料金の名義変更や解約を行います。
戸籍謄本を収集し、法定相続人が誰であるかを確認して確定させます。
生命保険金の請求手続きを進めます。
(※法的な請求期限は3年ですが、税金計算や遺産分割の前提となる重要な財産であるため、早急に対応します。)
プラスの財産だけでなく、借金などのマイナス財産も含めて調査し、全体像を把握します。
遺言書が残されていないかを確認します。
(※自筆証書遺言を発見した場合は家庭裁判所で検認の手続きが必要です。)
(※法務局の遺言書保管制度を利用していた場合は検認は不要となります。)
調査結果をもとに、財産を相続するかどうかを最終決定します。
(※相続放棄や限定承認という手続きを選択する場合は、この期間内に家庭裁判所への申立てが必須です。)

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裁判所
裁判所
場合によっては、裁判所での手続きも必要になります。

4か月以内にするべきこと
亡くなられた方の代わりに所得税の計算をして、準確定申告を行います。
後継者の方が事業を引き継ぐ場合、青色申告の承認申請書などを提出します。
(※亡くなられた時期によって提出の期限が変動するため注意が必要です。)

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10か月以内にするべきこと
相続税を現金で納めるための納税資金が確保できるかを確認します。
すべての調査結果をもとに、相続税申告書を作成します。
相続財産と債務の最終的な確定を行い、法律に基づいた財産評価を実施します。
相続人全員で遺産分割協議を行い、合意した内容をまとめた遺産分割協議書を作成します。
現金での一括納付が難しく、延納や物納といった制度を利用する場合は、そのための申請手続きを行います。
財産を取得した相続人へ、預貯金や不動産の名義変更を行います。
(※不動産を取得したことを知った日から3年以内の相続登記が義務化されています。)

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長い人生のなかでも、身内の相続を経験することは多くても一回か二回程度だと思われます。

不慣れで大変な手続きだからこそ、絶対に後悔のない相続を実現していただきたいと私たちは強く願っております。

後悔
後悔
人生に1~2回ぐらいしかない相続だからこそ、後悔しないよう全力でお手伝い致します。

すでに相続が発生してしまっている方であっても、今から講じることができる対策は残されています。

ただし、手続きに使える時間は刻一刻と減り続けています。

相続税の申告や手続きでお悩みの方は、ぜひお早めに税理士法人・都心綜合会計事務所までご連絡ください。

経験豊富な専門家が、皆様からのご相談を心よりお待ちしております。

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