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葬式費用は相続財産から控除可能!領収書やメモを残そう

ご家族が亡くなると、お通夜やお葬式、火葬などでまとまった費用がかかります。

これらの「お葬式にかかった費用」は、相続税の計算をする際に相続財産から差し引くことが認められています。

控除を正しく受けるためには、支払いの証拠が重要になります。葬儀社や飲食店から受け取った領収書や明細書は、なくさないように1つのファイルなどにまとめて必ず保管しておきましょう。

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領収書が出ないお布施などは「メモ」を残せばOK

葬儀社からの請求書以外にも、以下のような支出は領収書が発行されないのが一般的です。

  • お寺へのお布施、読経料、戒名料
  • 火葬場での心付け
  • お手伝いしてくれた方へのお礼(運転手や受付係など)

このように領収書が出ない費用については、ご自身で「メモ帳やノートに記録を残しておくこと」で、正当な支払い証明として認められます。

メモを残す際は、以下の4つの項目を必ず書き留めてください。

  • 誰に支払ったか(支払先:○○寺、受付手伝いの○○様など)
  • いつ支払ったか(支払日)
  • 何のために支払ったか(目的:お布施として、心付けとしてなど)
  • いくら支払ったか(支払金額)

【注意点:事実は正確に記載しましょう】
お布施などは領収書がないからといって、実際の支払額より多くメモを書き残すことは絶対にやめましょう。税務署はお寺に裏付け調査を行うことがあり、不自然な金額は指摘の対象となります。必ず事実をありのままに記録してください。

メモ
メモ
悲しみの中、余裕はないかと思います。でも、領収書がないものは必ずメモをしておきましょう。

故人の口座から葬儀費用を支払うには?(預貯金の仮払い制度)

ご家族が亡くなると、故人名義の銀行口座は凍結され、原則として遺産分割協議が完了するまでは自由にお金を引き出せなくなってしまいます。

しかし、葬儀費用などは待ったなしで支払う必要があるため、遺族が一時的に立て替えるケースが多く、金銭的な負担が重くなりがちでした。

そこで現在は、「預貯金の仮払い制度(払い戻し制度)」というルールが設けられています。この制度を使えば、遺産分割の前であっても、故人の口座から一定額を引き出して葬儀費用などに充てることが可能です。

引き出せる上限額は、1つの金融機関につき「口座の預金額の3分の1 × その方の法定相続分」または「150万円」のいずれか低い方の金額となります。手続きには戸籍謄本などが必要ですが、費用の工面にお困りの際は、まず金融機関の窓口に相談してみましょう。なお、葬儀の規模が大きく、どうしても上限以上のお金を引き出す必要がある場合は、家庭裁判所で手続き(保全処分)を行えば、上限を超えて引き出すことも可能です。

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控除できる葬儀費用・できない費用

お葬式に関連する支払いであっても、すべてが相続財産から控除できるわけではありません。

基本的な考え方として、「死者を葬るために直接必要な儀式」にかかった費用は控除できますが、それ以外の費用(その後の法要など)は控除できないとされています。

具体的にどのようなものが該当するのか見ていきましょう。

相続財産から控除できる費用(繰り上げ初七日・白木位牌など)

以下の費用は、相続財産から控除することが認められています。

  1. お通夜、告別式にかかった費用(葬儀社への支払いなど)
  2. 火葬、埋葬、納骨をするためにかかった費用
  3. お布施、読経料、戒名料など
  4. 死体の捜索や、遺体・遺骨の運搬費
  5. 心付けやお礼、交通費(タクシー代など)
  6. お葬式の前後に生じた飲食代(通夜ぶるまい、精進落としなど)
  7. 会葬御礼(参列者全員に渡すお礼の品)

【ポイント:繰り上げ初七日と白木位牌について】

本来、初七日などの法要費用は「葬式費用」ではないため控除の対象外です。しかし最近は、火葬と同日に初七日法要を行ってしまう「繰り上げ初七日(繰り込み初七日)」が主流となっています。このように葬儀費用と初七日費用が明確に分けられず、一括で請求されていて区別が難しい場合は、実務上そのまま葬式費用としてまとめて控除できるケースが多いです。

ただし、請求書の明細で「初七日法要お食事代」などと明確に分けられている部分は控除の対象外となるので注意しましょう。

また、お葬式の祭壇に飾る木の位牌である「白木位牌(仮位牌)」の費用も、葬儀に直接必要なものとして控除可能です。

お布施
お布施
お布施などは必ずメモを残しましょう。

相続財産から控除できない費用(本位牌・香典返しなど)

以下の費用は「死者を葬る儀式とは直接の関連がない」と判断されるため、控除できません。

  1. 香典返しの費用
  2. 墓石や墓地の購入費、借入金
  3. 仏壇や仏具の購入費
  4. 四十九日や一周忌など、葬儀後に行う法要の費用
  5. 医学上または裁判上の特別な処置にかかった費用(解剖費用など)

【ポイント:香典返しが控除できない理由】
そもそも、いただいた「香典」自体に相続税や所得税はかかりません。税金がかからない収入に対するお返しであるため、香典返しも相続財産からの控除(経費)にはできないルールになっています。

【ポイント:本位牌とお墓は生前購入がお得】

四十九日の法要などに合わせて作成する漆塗りの「本位牌」は、葬儀そのものではなくその後の供養のためのものと見なされるため、控除の対象外となります。

また、金額の大きいお墓や仏壇の購入費も控除できません。しかし、お墓や仏壇は「相続税がかからない財産(非課税財産)」に該当します。そのため、節税対策を考えるのであれば、生前にお墓や仏壇を購入しておくことを強く推奨しています。ただし、ローンを組んで購入し、亡くなった時点で未払い(借金)が残っていた場合、その未払い分は遺産からマイナス(債務控除)できないので注意が必要です。生前に現金で支払いを済ませておきましょう。

墓

お墓は金額が大きいですが、相続財産から控除することはできません。なので、生前にお墓は購入しておきましょう。

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