
日本の相続税の計算方法は各相続人が相続する財産がどのくらいかを計算し、それを合算した全体の金額で相続税を計算します。その税金を各相続人が実際に相続した割合で案分します。
日本の相続税の計算方法は、簡単に言いますと、
このような流れになっています。
各相続人ごとに実際に取得した財産だけで、相続税を計算するわけではありません。
日本の相続税計算方法の大きな特徴の一つです。
では、「各相続人の納付する相続税額が算出される」までの流れを見てみましょう。
課税価格を計算する上での計算要素は、下記1から6まであります。
各人の課税価格(千円未満切捨)は、1~6の合計となります。(3と5はマイナスとなります。)・・A
| 取得金額 | 税率 | 控除額(万円) |
|---|---|---|
| 1,000万円以下 | 10% | ー |
| 1,000万円超 3,000万円以下 | 15% | 50 |
| 3,000万円超 5,000万円以下 | 20% | 200 |
| 5,000万円超 1億円以下 | 30% | 700 |
| 1億円超 2億円以下 | 40% | 1,700 |
| 2億円超 3億円以下 | 45% | 2,700 |
| 3億円超 6億円以下 | 50% | 4,200 |
| 6億円超 | 55% | 7,200 |
計算式は以下の通りです。
相続税の総額(上記C) × 各人の課税価格(上記A) ÷ 課税価格の合計(上記B)
つまり、一旦全体の税額を求め、それを各人の相続財産で按分します。
ここでの注意点は、基礎控除前の課税価格で按分する点です。
また、財産を取得した者が被相続人の1親等の血族、被相続人の配偶者、代襲相続人以外の者である場合には、上記の算式により計算した金額の20%相当額が加算されます。
➂で求めた各人の算出相続税額から、各種の控除額を控除した金額が、各人の納付税額となります。
なお、税額控除の順序は以下の通りです。
このように税額控除には順番があります。
例えば配偶者が海外財産を相続したとして、海外で多額の相続税を支払っていたとします。
この場合、外国税額控除が適用されますが、既に配偶者の税額軽減額で配偶者の相続税が0円なっている場合は、外国税額控除が1円も使えません。

税額控除は控除される順番が決まっているので、このような場合には、海外の財産を配偶者でない方が相続し、外国税額控除の適用を受けるというのも一つの相続税対策です。
➀の各相続人が相続する財産の課税価格を計算。
この財産にはプラスの財産とマイナスの財産があります。
通常、このプラスの財産を積極財産といい、マイナスの財産を消極財産と呼びます。
以下のようなものが積極財産に該当します。
などで、相続したら嬉しい財産です。中には不動産は相続してもうれしくない方もいらっしゃるかもしれません(不動産は負動産とも表記される時代)。
ただ、相続税で計算する際には積極財産に該当します。
消極財産には以下のようなものがあります。
相続したら苦しむ財産です。このような財産は、相続財産からマイナスします。
相続財産を洗い出し財産目録を作成する時には、積極財産はもちろん、消極財産についても書きだしましょう。
積極財産ばかりに目が奪われて、消極財産が漏れるということはよくあります。
また、積極財産のモレは税務調査などで指摘され、修正申告などに発展したりしますが、消極財産のモレは指摘されません。
消極財産を計上すればするほど相続税が安くなるからです。

相続税を正しく計算するためにも、積極財産と消極財産の両方を正確に把握しましょう。
被相続人が外国人であっても、相続税の計算をする場合の法定相続人及び法定相続分は、日本の民法の規定を適用して、遺産に係る基礎控除額と相続税の総額を計算します。
また、相続において、
などは、相続税の総額の計算に関係しません。