葬儀のポイントは予算・参列者数・葬儀の種類

親族の賛同が得られないまま葬儀を進めると、後の遺産分割にその不信感やわだかまりが引き継がれることもあるため、どのような葬儀を行うかはとても大切といえます。

今回は、そんな葬儀について、解説しています。

葬儀の種類は大別すると5つある

葬儀と一口に言っても、様々な形態のものがあります。

そして葬儀でトラブルと、その後の相続も円滑にいかなくなる場合があります。

後にある相続を無事に終わらせるためにも、葬儀の種類や手順を把握しておくことは重要です。

葬儀の種類
葬儀の種類
葬儀の種類や手順を把握しておくことは、後にある相続を無事に終わらせるためにも重要

葬儀は大別すると、以下の5つとなります。

  1. 一般葬
  2. 社葬・合同葬
  3. 家族葬
  4. 一日葬
  5. 自由葬

それぞれの特徴は以下のようになります。

一般葬

簡単に言えば、従来型の伝統的な葬儀のことを指します。

特徴は遺族や親族はもちろん、故人の友人・知人・会社関係者も参列します。

大体、参列予定者は300名以下位です。

社葬・合同葬

会社によって行われる葬儀のことを社葬といい、喪家としての葬儀・会社としての葬儀を合同で行うことを合同葬といいます。

社葬は、

  • 創業者が亡くなった
  • 経営者(社長)が亡くなった
  • 会社に特大の貢献がある社員が亡くなった
  • 仕事中の業務で亡くなった

場合などに営まれます。

会社の規模によっては、数万人規模で行われる場合もあります。

また、一般的に社葬の場合には、遺族や親族で事前に密葬をします。

家族葬

首都圏の葬儀の約6割は家族葬とも言われています。家族葬は

  • 遺族
  • 親戚
  • 故人の親しい人

など、少人数で営む葬儀です。

参列者はおよそ20~30名ほどです。

また、家族葬と似たものに、密葬というものもあります。

密葬は遺族や親族だけで行われるというイメージがありますが、故人と親しかった方が葬儀に参列しても問題ないとされています。

なので、家族葬≒密葬、とも言えます。

一日葬

1日で火葬まで済ませる葬儀のことを、一日葬(もしくはワンデー葬儀)といいます。

葬儀は通常、

  1. 前日に通夜の法要
  2. 翌日に葬儀・告別式

と、2日にかけて行うが一般的です。

一日葬は通夜の法要を省略し、名前の通り1日で葬儀を行うことです。

これは遺族や親族だけで行われる場合が多く、最近では家族葬の簡略型として、希望者が増えているとも言われています。

自由葬

自由葬は名前の通り、形式にとらわれない葬儀のことです。

だからといって、必ずしも宗教的要素を全て廃除するわけでもありません。

概ね20人~50人程度の規模で行われることが多いと言われています。

代表的なものとして、音楽葬などがあります。

故人の好きだった音楽を葬儀に流すというようなものです。

葬儀に完璧を求めない

葬儀は限られた時間の中で準備をする必要があります。

また、突然の葬儀という場合も少なくありません。

そういったことからも、葬儀について予算や希望を明確化することは重要ですが、葬儀に完璧を求めないことも、葬儀をスムーズにするためには重要な心掛けです。

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そして、葬儀で押さえておくべきポイントは、

  1. 予算を決める
  2. 参列者の人数を見極める
  3. 葬儀の種類を決める

ことです。この3つだけは外さないようにし、それ以外は柔軟な心で対応しましょう。

また、遺族の中で大々的に葬儀をしたい方と、家族葬などでひっそりと葬儀をしたい方など、意見が割れる場合もあります。

そうなると葬儀社選びも難航してきたりします。

相続税対策も同様ですが、故人が亡くなられてから葬儀のことを考えるのではなく、事前に打合せや準備をしておきましょう。

葬儀で遺族間が揉めると、その後の遺産分割協議などにも影響が及んだりします。

葬儀を遺族の方が納得し、スムーズに終わらせることは、その後の相続にも影響します。

納得のいく相続税対策をする・相続税の申告をするためには、葬儀もしっかりする必要があります。

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動画で解説

葬儀の種類について、税理士法人・都心綜合会計事務所の税理士・田中順子が解説しています。

字幕が付いておりますので、音を出さなくてもご視聴出来ます。

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