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青空駐車場では「貸付事業用宅地等」の評価減ができない

小規模宅地等の特例には、以下の4つがあります。

  1. 特定居住用宅地等
  2. 特定事業用宅地等
  3. 特定同族会社事業用宅地等
  4. 貸付事業用宅地等

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小規模宅地等の特例は8割も評価減が可能な相続税対策の王様

駐車場を貸付事業用として相続した場合、要件を満たせば「貸付事業用宅地等」として小規模宅地等の特例を適用し、200㎡まで50%の評価減を受けることができます。

しかし、ロープで区画を区切っただけの青空駐車場のように更地の状態の場合、税務上は単に「自動車を預かっているだけ」とみなされ、貸付事業用宅地等として認められません。

小規模宅地等の特例は、「建物や構築物の敷地」として利用されていることが適用の前提となるためです。

50%の評価減
50%の評価減は不可
青空駐車場のような更地の場合、貸付事業用宅地等として認められず、50%の評価減ができません。

特例を適用するための対策と「3年縛り」の落とし穴

駐車場を貸付事業用宅地等として認めてもらうためには、土地の上に貸付事業に関する何かしらの「構築物」を設置する必要があります。具体的には以下のような対策が挙げられます。

  • アスファルト舗装を施す
  • 車止め(フラップ板)を設置する
  • コインパーキングにして精算機を設置する
コインパーキング
コインパーキング化
アスファルトを敷き、精算機などの構築物を設置すれば、貸付事業用宅地等として認められます。

【要注意】駆け込み対策を防ぐ「3年縛り」のルール

「それなら、親の生前に急いでアスファルトを敷こう」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、ここには大きな落とし穴があります。平成30年の税制改正により、いわゆる「3年縛り」という制限が設けられました。

現在は、相続開始前3年以内に新たに貸付事業(駐車場経営など)を始めた土地については、原則として小規模宅地等の特例(貸付事業用宅地等)の適用が除外されます。

※ただし、相続開始前3年を超えて、事業的規模(いわゆる5棟10室基準や、駐車場であれば概ね50台以上)で不動産貸付業等を行っている場合などは例外となります。

そのため、青空駐車場の対策を行う場合は、早めに行動を起こすことが何よりも重要です。

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駐車場設備や外構工事などの構築物の相続税評価方法

借り手に車庫を負担してもらい「賃借権の価額」を控除する

アスファルト舗装やコインパーキング化が資金的に難しい場合、小規模宅地等の特例ほどの節税効果はありませんが、借り手側に車庫などを自己負担で建築してもらう方法もあります。

借り手が土地の上に建物を建てることを目的とする場合など、一定の要件を満たすと、自用地としての土地の評価額から賃借権(ちんしゃくけん)の価額を控除することができます。

車庫
車庫の建築
借り手が車庫などを自己負担で建築する場合、貸し手は自由に土地を使えなくなるため、その分を評価減できます。

具体的には、賃借権の登記がされている場合や、権利金・一時金の支払いがある場合などに、賃借権の残存期間等に応じて一定割合を控除します。詳細は国税庁のホームページ貸駐車場として利用している土地の評価をご確認ください。

■控除できる割合の目安

賃借権の控除割合は、厳密には「法定地上権割合」と「賃借権の残存期間に応ずる割合」を比較し、いずれか低い方の割合を用いて計算します。ここでは一般的な駐車場の契約における、残存期間に応ずる割合の目安をご紹介します。

賃借権の残存期間に応ずる割合の目安
賃借権の残存期間5年以下5年超
10年以下
10年超
15年以下
15年超
① 堅固な構築物の所有目的等※5%10%15%20%
② 上記①以外の場合2.5%5%7.5%10%

※堅固な構築物の所有を目的とするもの、賃借権の登記がされているもの、権利金等の授受があるものなどが該当します。


例えば、評価額1億円の駐車場の土地で、最長5年の契約で権利金を受け取っている場合(上記①のケース)、

1億円 - (1億円 x 5%) = 9,500万円

となり、500万円の評価減となります。特例の50%減額には及びませんが、更地のままにしておくよりは有効な相続税対策となります。

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