相続トラブルを回避する方法
相続対策というと、一般的には「税金を安くするための対策」を指します。
しっかりと勉強している税理士であれば、相続税の節税は、お手のものです。
しかし、ある節税方法が、ある相続人にとっては望まない形になる場合、相続トラブルになるケースがあります。
今回は、そんな【相続トラブルを回避する方法】について解説しています。
相続トラブルを回避するためには、心の問題は避けて通れない
相続税対策として、まず真っ先に思い浮かぶのが、相続税を安くすること(いわゆる節税対策)だと思います。
相続税を数百万円安くできた。普通に考えれば、賢く相続出来たと思います。
でも、この相続税を節税するために、相続人の間でぎくしゃくしたり、長い間裁判で相続争いをすることになったら?(ちなみに、家庭裁判所の相続争いの件数は年1万件以上)
この場合、賢く相続出来たと言えるのでしょうか?
仮に、相続税対策として、ギリギリまで相続税を安くしない(無理な節税対策をしない)代わりに、揉めることもなく、相続人の間で円満に相続出来たら・・
確かに相続税の税金そのものは、節税対策をしていないので高いかもしれません。でも、相続人全員が納得していたら。
賢い相続というのは、何も相続税を安くすることだけではないのです。いくら節税できても、相続人間で相続トラブルが発生したら、それは賢い相続ではありません。
たとえ、相続税が高くなったとしても、相続人全員が納得し、円満に相続出来れば、それは立派な賢い相続なのです。
被相続人(亡くなった方)の方が、自分が残した財産のために、相続人の間で骨肉の争いを繰り広げられたら、どう思うでしょうか?
相続を皮切りに、兄弟間で縁が切れた。事例としては少なくありません。
自分の子供たちの縁を切らすために、被相続人(亡くなった方)の方は、財産を残したわけではありませんよね。
円満に相続するためにも、被相続人(亡くなった方)の方への感謝の気持ちを忘れないように注意しましょう。感謝の気持ちが、相続トラブルを防ぐ一番の予防となります。
そして、節税対策の観点から見ても、相続人全員の同意がないと出来ないことも多いので、相続人の間でうまく連携をとって、一生に1~2回ぐらいしかない相続を乗り切る必要があります。
そのためにも、財産を残してくれた被相続人(亡くなった方)への感謝の気持ちが必要となります。
相続人全員が納得し、遺恨の残らない形で相続するために、こういう風にすれば相続税を安くすることが出来るということを知りつつも、それを選択しないということも多々あります。これも立派な相続税対策です。
相続税対策として、心の問題を避けて通ることはできません。そして、心の問題を克服するためには、被相続人(亡くなった方)へ思いをはせることです。
賢く円満相続するためにも、相続トラブルを未然に防ぐためにも、ぜひ都心綜合会計事務所へ相続相談へいらしてください。
私達は会計事務所として、48年の歴史があります。ご予約お待ちしております。
動画で解説
突き詰めれば【相続対策は心の問題】です。
税理士法人・都心綜合会計事務所の税理士・田中順子が解説しています。
字幕が付いておりますので、音を出さなくてもご視聴出来ます。