
面積が広い土地を相続する場合、一定の条件を満たすと土地の評価額を減額できる可能性があります。規模格差補正率という数値を算出し、それを用いて地積規模の大きな宅地として評価を行います。
相続する土地の面積が広い場合、一定の要件を満たすことで土地の評価額を大きく下げることができます。
この制度を「地積規模の大きな宅地の評価」と呼びます。
評価対象の宅地が路線価地域にある場合は、以下の条件を満たす必要があります。
評価対象の宅地が倍率地域にある場合は、そもそも地区区分がないため「普通商業・併用住宅地区、または普通住宅地区に所在していること」という条件はなくなります。
その代わり、「大規模工場用地に該当しないこと」という条件が新たに追加されます。
面積や市街化調整区域、工業専用地域に所在しないことなど、残りの条件については路線価地域の場合と同じです。
なお、三大都市圏とは首都圏整備法などで定められた地域のことを指します。
東京、大阪、名古屋周辺の都府県であっても、市区町村によっては三大都市圏から外れる場合があります。
逆に茨城県や栃木県などでも該当するエリアがあるため、事前の確認が重要です。
ここで初心者が一番迷いやすいポイントを解説します。
兄弟などで土地を共有している場合、面積の条件はどう判定するのでしょうか。
正解は、自分の持分面積ではなくその土地全体の面積で判定を行います。
たとえば三大都市圏で600㎡の土地を兄弟2人で半分ずつ共有しているとします。
この場合、自分の持分は300㎡ですが、土地全体の面積が500㎡以上あるため特例の対象となります。
土地の評価額は、奥行価格補正や不整形地補正などの補正率を使って計算します。
地積規模の大きな宅地に該当する場合は、さらに規模格差補正率という特別な補正率を掛け合わせることができます。
これにより、評価額を大きく下げることが可能になります。
規模格差補正率の算式は以下のようになります(小数点以下第2位未満は切り捨て)。

上記算式中の「B」および「C」は、地積規模の大きな宅地の所在する地域に応じて、それぞれ次に掲げる表のとおりです(国税庁ホームページより抜粋)。

具体的な計算式は以下のようになります。
路線価に対して、各種の画地補正率と規模格差補正率を掛け合わせます。
そのようにして求めた1平方メートル当たりの価額に、土地の面積を掛けて評価額を計算します。

倍率地域の場合は、次の2つのうち、どちらか低い方の金額で評価します。
なお、市街地農地等が宅地であるとした場合にこの特例の対象となる場合にも適用できます。
その際は、その農地が宅地であるとした場合の1平方メートル当たりの価額について地積規模の大きな宅地の評価を行います。
規模格差補正率は、他の補正率と同時に適用することができます。
主なものは以下の通りです。