相続のことなら創業50年目の「税理士法人 都心綜合会計事務所」にお任せください

「地積規模の大きな宅地」とは?評価減の適用条件

相続する土地の面積が広い場合、一定の要件を満たすことで土地の評価額を大きく下げることができます。

この制度を「地積規模の大きな宅地の評価」と呼びます。

評価対象の宅地が路線価地域にある場合は、以下の条件を満たす必要があります。

  1. 普通商業・併用住宅地区、または普通住宅地区に所在していること
  2. 三大都市圏においては500㎡以上、それ以外の地域においては1,000㎡以上の地積であること
  3. 原則として市街化調整区域に所在しないこと(宅地分譲の開発許可が受けられる地域を除く)
  4. 都市計画法に規定する工業専用地域に所在しないこと
  5. 指定容積率が400%(東京都の特別区においては300%)以上の地域に所在しないこと

評価対象の宅地が倍率地域にある場合は、そもそも地区区分がないため「普通商業・併用住宅地区、または普通住宅地区に所在していること」という条件はなくなります。

その代わり、「大規模工場用地に該当しないこと」という条件が新たに追加されます。

面積や市街化調整区域、工業専用地域に所在しないことなど、残りの条件については路線価地域の場合と同じです。

なお、三大都市圏とは首都圏整備法などで定められた地域のことを指します。

東京、大阪、名古屋周辺の都府県であっても、市区町村によっては三大都市圏から外れる場合があります。

逆に茨城県や栃木県などでも該当するエリアがあるため、事前の確認が重要です。

面積の判定に注意!共有名義の場合はどうなる?

ここで初心者が一番迷いやすいポイントを解説します。

兄弟などで土地を共有している場合、面積の条件はどう判定するのでしょうか。

正解は、自分の持分面積ではなくその土地全体の面積で判定を行います。

たとえば三大都市圏で600㎡の土地を兄弟2人で半分ずつ共有しているとします。

この場合、自分の持分は300㎡ですが、土地全体の面積が500㎡以上あるため特例の対象となります。

地積規模の大きな宅地の評価方法

土地の評価額は、奥行価格補正や不整形地補正などの補正率を使って計算します。

地積規模の大きな宅地に該当する場合は、さらに規模格差補正率という特別な補正率を掛け合わせることができます。

これにより、評価額を大きく下げることが可能になります。

書籍のアイコン関連記事

土地の相続税評価方法は主に路線価方式か倍率方式だが時価は?

規模格差補正率の算式は以下のようになります(小数点以下第2位未満は切り捨て)。

規模格差補正率

上記算式中の「B」および「C」は、地積規模の大きな宅地の所在する地域に応じて、それぞれ次に掲げる表のとおりです(国税庁ホームページより抜粋)。

規模格差補正率の計算表

具体的な計算式は以下のようになります。

路線価地域に所在する場合

路線価に対して、各種の画地補正率と規模格差補正率を掛け合わせます。

そのようにして求めた1平方メートル当たりの価額に、土地の面積を掛けて評価額を計算します。

地積規模の大きな宅地の評価方法

倍率地域に所在する場合

倍率地域の場合は、次の2つのうち、どちらか低い方の金額で評価します。

  1. 固定資産税評価額に倍率を掛けて計算した金額
  2. 標準的な宅地とした場合の1平方メートル当たりの価額に、各種画地補正率と規模格差補正率を掛け、土地の面積を掛けて計算した金額

なお、市街地農地等が宅地であるとした場合にこの特例の対象となる場合にも適用できます。

その際は、その農地が宅地であるとした場合の1平方メートル当たりの価額について地積規模の大きな宅地の評価を行います。

規模格差補正率と併用できる補正率

規模格差補正率は、他の補正率と同時に適用することができます。

主なものは以下の通りです。

  • 奥行価格補正
  • 側方路線影響加算
  • 二方路線影響加算
  • 三方又は四方路線影響加算
  • 不整形地の評価
  • 無道路地の評価
  • 間口が狭小な宅地等の評価
  • がけ地等を有する宅地の評価
  • 容積率の異なる2以上の地域にわたる宅地の評価

  1. ホーム
  2. 相続の仕組み
  3. 相続税のかかる財産
  4. 地積規模の大きな宅地の評価方法