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少ない資金で始めやすく売りやすいのがメリット

現金をそのまま残すよりも、不動産を購入して賃貸に出す方が、相続税の計算基準となる評価額を大きく下げることができます。

とはいえ、アパートやマンションを一棟丸ごと購入するには多額の資金が必要です。

そこで多くの方が選ぶのが、ワンルームマンションの1室だけを購入するという相続税対策です。

都心部の中古ワンルームマンションであれば、2,000万円台から3,000万円台で購入できる物件も多数存在します。

そのため、比較的少ない手元資金でも気軽に相続税対策を始めることができます。

多額
多額の資金は不要
一棟買いのような多額の資金がなくても始めやすいのが特徴です。

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また、違う地域にあるワンルームマンションの1室を複数購入することで、リスクの分散をすることもできます。

さらに、この価格帯のマンションは、将来の家賃収入を目当てとする会社員などから常に根強い人気があります。

もし将来的にまとまった現金が必要になり、物件を手放したくなった場合でも、比較的スムーズに買い手を見つけやすいという強みを持っています。

ワンルームマンションを活用した相続税対策のメリットを整理すると、以下のようになります。

  1. 投資資金を抑えられる
  2. 買い手が多く売却しやすい
  3. 複数所有でリスクを分散できる

マンションの相続税評価額の計算方法と最新の税制改正

ワンルームマンションにおける土地の相続税評価額は、マンション全体の敷地の評価額(路線価など)に、各部屋の持分割合を掛けて計算されます。

そのため、実際に購入した金額(市場価格)と比べて、相続税の計算に使われる評価額が非常に低くなりやすいという特徴がありました。

購入した部屋を第三者に貸し出せば「貸家建付地」として扱われ、さらに土地の評価額を引き下げることができます。

建物部分についても固定資産税評価額がベースとなるため、賃貸にすることで評価額の大きな圧縮が可能です。

このように、かつては土地と建物の両方で評価額が大幅に下がり、強力な節税効果を生み出していました。

しかし、ここで絶対に知っておかなければならない最新の注意点が2つあります。

1つ目は、令和6年(2024年)1月1日からスタートした「マンションの相続税評価ルール」の抜本的な改正です。

この新ルールにより、市場価格と相続税評価額のズレが大きすぎるマンションは、評価額が市場価格の概ね60%程度になるよう高く計算し直されることになりました。

タワーマンションだけでなく、総階数が3階建て以上の一般的な分譲ワンルームマンションもこの厳しい新ルールの対象となります。

2つ目は、令和8年度の税制改正大綱で新設された「5年ルール」です。

これは、令和9年(2027年)1月1日以降の相続や贈与において、亡くなる(または贈与する)前5年以内に取得した賃貸用不動産の評価額を制限する厳しい内容です。

具体的には、原則として「購入時の価格やその後の地価変動などを考慮して計算された金額の80%」で評価されることになります。

つまり、今から慌ててマンションを購入しても、購入から5年以内に相続や贈与が発生した場合、想定していた節税効果が大きく削られてしまいます。

なお、これは小規模宅地等の特例における「3年以内貸付宅地等の除外ルール」とは全く別の、大元の評価額自体に対する新しい制限である点にご注意ください。

では、購入から無事に5年が経過すれば従来どおりの節税ができるかというと、そうではありません。

5年が経過して「5年ルール」の対象から外れたとしても、先述した「令和6年のマンション評価ルール」は引き続き適用されます。

そのため、5年経ったからといって、かつてのように評価額が市場価格の3割や4割まで下がるような強力な節税効果には戻りません。

もはや「ワンルームマンションを買えば必ず大幅な節税になる」という時代は完全に終わりました。

購入前には、税理士などの専門家を交えた緻密なシミュレーションが不可欠です。

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最大のデメリットは空室リスクと売却時の流動性リスク

ワンルームマンション投資における最大のデメリットは、何といっても空室リスクです。

アパートを一棟持っていれば、一部屋が空室になっても他の部屋からの家賃収入でカバーすることができます。

しかし、ワンルームマンションの1室だけを所有している場合、退去者が出た瞬間に家賃収入は完全にゼロになってしまいます。

つまり、入居率が常に「100%」か「0%」のどちらかという、非常に極端で不安定な状態に置かれます。

100%か0%
100%か0%
1室のみの所有だと、入居率が100%か0%のどちらかになります。

もし銀行でローンを組んで購入していた場合、家賃が入らない期間はご自身の貯金から毎月の返済を続けなければなりません。

最悪の場合、相続税対策のはずがご自身の生活費を圧迫してしまう危険性すらあります。

こうした空室リスクを少しでも減らすためには、駅の近くなど賃貸需要が常に高い好立地の物件を選ぶ必要があります。

駅に近い場所
駅に近い場所
安定した需要を見込むには、駅に近い立地を選ぶことが重要です。

言うまでもなく、そうした条件の良い物件は購入価格も高く設定されています。

また、条件が悪い物件を選んでしまうと「売りたい時に希望価格で売れない」という流動性リスクも抱えることになります。

好立地の物件は買い手がつきやすい一方で、空室が続くような物件は買い手から敬遠され、買い叩かれてしまう恐れがあります。

一方で、購入費用を抑えるために、地方の中古アパートを一棟買いするという選択肢もあります。

地方であれば、2,000万円台で複数の部屋があるアパートを一棟購入できるケースも少なくありません。

しかし、遠方にある物件は日々のトラブル対応や管理が難しくなります。

さらに、築年数が経過している古い物件であれば、想定外の修繕費用が急に発生するリスクも覚悟しなければなりません。

ボロアパート
修繕リスク
地方の古いアパートは管理や修繕が大変になる場合があります。

都心のワンルームマンションを1室買う場合でも、地方のアパートを1棟買う場合でも、それぞれ全く異なるリスクが必ず潜んでいます。

相続税対策として不動産購入に踏み切る際は、目の前の節税効果だけに気を取られないことが極めて重要です。

将来の空室リスクや修繕リスク、売却リスク、そして最新の税制改正がご自身のケースにどう影響するのかをしっかりと理解しておきましょう。

特に令和6年からのマンション評価ルールの改正や、令和9年から適用される「5年ルール」については、慎重な見極めが求められます。

より詳細な内容については、タワマン節税は赤信号へ!令和6年のマンション相続税評価ルールの改正のページをご覧ください。

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