
自動車の名義変更は、普通車なら陸運局(運輸支局)、軽自動車なら軽自動車検査協会で行います。「もう誰も乗らないから廃車にする」「すぐに売却する」という場合でも、基本的にはいったん亡くなった方から相続人へ名義を変更しなければなりません。この記事では、名義変更の手順や必要書類、手続きが少し楽になる特例についてわかりやすく解説します。
不動産の相続手続きが必要なように、自動車にも名義変更の手続きが必要です。

「亡くなった方しか車を使っていなかったから、売却や廃車にしたい」と考える方も多いでしょう。
しかし、売却したり廃車にしたりする場合でも、基本的にはいったん相続人へ名義を引き継ぐ必要があります。
そのうえで、新しい名義人が売却や廃車の手続きを進めることになります。
普通自動車の場合は、ナンバープレートを管轄する陸運局(運輸支局か自動車検査登録事務所)へ移転登録申請書などを提出して手続きを行います。
一方で、軽自動車の場合は管轄が異なり、「軽自動車検査協会」で手続きを行うため注意しましょう。
普通自動車の手続きに必要な主な書類は以下の通りです。
※軽自動車の場合は、遺産分割協議書や実印(印鑑証明書)が原則不要になり、新所有者の住民票などで手続きができるなど、必要書類が異なります。
※現在は普通車(2023年1月〜)も軽自動車(2024年1月〜)もICタグ付きの「電子車検証」に順次切り替わっていますが、紙の旧車検証でもそのまま手続き可能です。
申請書・手数料納付書・自動車税申告書などは窓口で入手できます。
ご自身で行うのが難しい場合は、自動車の販売店や修理工場、行政書士などに依頼するケースも多く見られます。
また、同居のご家族が車を相続する場合など、車の保管場所(駐車場)が変わらない場合は、車庫証明書が不要になるケースがあります。
手続きの負担が減るため、事前に管轄の警察署へ確認してみると良いでしょう。
なお、自動車税に未納があると、次の車検が受けられなかったり、後から未納分の請求が来てトラブルになる可能性があります。
亡くなった方が税金を払い忘れていないか、事前にしっかり確認しておくことをおすすめします。
「車を運転するのは長男だけだから、長男が引き継ぐことは明白だ」というご家庭もあるでしょう。
このように車の相続人が決まっていても、預金や不動産など他の遺産分割がまとまらないと、いつまでも名義変更ができません。
名義変更を放置していると、車検や任意保険の更新時に困ったり、車を売却したくてもできなかったりする問題が発生します。
このようなトラブルを防ぐためにも、自動車だけ早めに名義変更をするのがおすすめです。
自動車の相続人が明白に決まっている場合は、「自動車に限定した遺産分割協議書」を作成することで、全体の手続きを待たずに名義変更を進められます。
さらに、相続する自動車の査定額が100万円以下の場合は、「遺産分割協議成立申立書」という特例が利用できます。
通常の遺産分割協議書では相続人全員の実印と印鑑証明書が必要になり、書類を集めるのが大変です。
しかし、この申立書を使えば、他の相続人の実印や印鑑証明書を集める手間が省けます。
車を相続する代表者1名の印鑑証明書と実印(および査定書など)があれば、手続きを進めることが可能です。
ただし、亡くなった方との相続関係を証明する戸籍謄本一式は、この特例を使っても必要になるためご注意ください。
年式の古い車を相続するケースは非常に多いため、読者の皆様にはぜひ知っておいていただきたい特例です。
自動車はもちろん、以下のようなものも金銭的価値がある場合は相続税の対象になります。
これらも遺産分割協議で誰が相続するかを決める必要があります。

ただし、バイクの名義変更には、遺産分割協議書や戸籍謄本などの厳格な書類は原則として不要です。
売却したり処分したりする場合はいったん廃車手続きをしますが、相続人が引き続き乗る場合は、直接名義変更の手続きが可能です。
また、名義変更などの手続きを行う窓口は、バイクの排気量によって以下のように異なります。